取り組む前に知っておくべき速読によって得られる本当の効果


速読02近年小学生や少額受験を受ける子供達が通う塾などで積極的に取り入れられているのが速読です。速読は文字通り本や文章をより速く読むための技術のことで、短期間で本からより多くの情報を吸収することができます。

ただ、この速読については「効果なし」と主張している人も少なからずいます。速読に力を入れるよりももっと大事なことがある・・・と言いたいのでしょう。

どんなものにも賛成派の意見と反対派の意見というものがあります。光ができれば必ず影ができるように、どんなものにも良いところと悪いところがあって当然なのです。

しかし大事なのは、その両方を知って自分の頭で考え、判断すること。そこでここでは「速読なんで効果ない」と言っている人の意見も含めた“本当の速読の効果”についてお話ししていきます。

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「速読は効果なし」と言う人の主張

速読021

冒頭でもお話ししたように、速読は本や文章を速く読むための技術です。ですから極端な話、速読ができなくても人生に大きな支障をきたすことはありませんし、速読ができるかどうかによってその人の評価が大きく変わるわけではありません。

そのため「速読なんか必要ない」と言っている人が少なからず存在します。彼らが主張しているのは本を読むよりも最も大事なものがあるということ。

それは“いかに濃い情報を得られるか”です。

例えば、どれだけ本を読むスピードが速くても、読み終わった時に特にこれといった情報が頭に入っていなければ読んだ意味がありません。速読否定派はこのことを指摘しているのです。

学校などでクラスに1人くらいは、ろくにノートも取らず、ただ先生が書いた黒板をじっと見ているだけの人がいたと思います。しかし、いざテストになると必ず上位にいる・・・そのカラクリは、先生の授業や教科書の内容をその場で理解する力が長けているからです。

こうした力を鍛えるための方法として速読が注目されているわけですが、実際にそんなことができるのが、先天的に頭が良いごく一部の人だけ。だからどれだけ速読なんかしても彼らのような勉強法では成績はよくならない。

それよりも、時間がかかってもじっくり読んで内容を理解すること。これこそが最も大事なのではないか・・・というのが速読否定派の意見なのです。

学力をアップさせるために心がけるべき5つの読書の仕方」でもお話ししているように、本を読むことによって楽しく知識を増やすことができます。しかしそのために、わざわざ速く読む必要はなく、それよりも本に書かれている情報をきちんと自分のものにすることの方が大事なのではないか?

こうした理由から「別に速読なんかしなくても・・・」という結論に辿りついたのでしょう。

速読をしなくても速く読めるコツ

また、速読否定派の意見として『読むスピードなんて勝手に速くなる』というものあります。活字に慣れてくれば読書をするスピードが上がるため、わざわざ速読のトレーニングなんかする必要がない・・・ということ。

ただし、ただ読書をするだけではスピードが上がらないようで、本を読む時に次の3つのことを心掛けることが大切なようです。

1)「本を読む」ことに慣れる

本を速く読むためには、まず何よりもたくさんの本を読んで、活字に慣れることがポイントです。そのため、読書を始めた頃は、まず自分が読みたいと思った本から読んでいくのがおすすめ。

そうすることで徐々に活字にも慣れ、読むスピードが上がっていきます。人にもよりますがだいたい50冊くらい読むと自分でも読むスピードが上がったと実感すると言われています。

2)“完璧に読む”ことをやめる

ビジネス書や自己啓発本、さらには参考書などは書かれてあること全てが自分にとって大切というわけではありません。そのため、読むところと読まないところを自分の中で仕分けし、読まないところはどんどん飛ばすことも速く読むコツの1つです。

小説などの文芸作品ではこうした読み方はできませんが、それ以外の本については意外と同じことが何度も書かれていることがあるため、読み飛ばしても内容の理解度にそこまで影響がありません。

それ以前に、自分にとって役に立つ部分だけを抜粋して読むだけでも、その本を読んだ価値があります。「面白そうだな」と思った部分だけ読み、そうでない部分は飛ばす・・・こうしたメリハリができるようになれば、読むべき量が減るため、読書にかける時間も短縮できる・・・というわけです。

3)読む場所や時間にこだわる

読書をするには、まずなによりも自分が“楽しむこと”が重要です。人は楽しいものは積極的に行動しますが、そうでないものについてはあまり積極的にならないものです。

そのため、より快適に、なおかつ集中して本が読める場所を確保し、そこで読書をするようになると、本に集中できるため、読むスピードも上がっていきます。自宅に限らず、図書館やカフェなど読書に集中できればどこでもいいので、そういったスペースを見つけましょう。

 

速読によって得られる“本当の”効果とは?

速読022

人によって速読は必要ないと考えています。たくさん本を読んで活字に慣れれば自然と速くなるため、わざわざトレーニングする必要がない。それよりも、しっかりと書かれている情報を理解することの方が重要なため、わざわざ速さを求めなくても・・・と思っているのでしょう。

確かにただ速く読むだけでは何の意味もありません。書かれている内容をしっかり理解することが大前提であり、さらに読むスピードを上げることが速読です。

そのため、ただ本に書かれている内容を理解したいだけでしたら、速読の必要性はあまり感じないかもしれません。しかし、速読は本の理解度をそのままに読むスピードを最大で10倍から20倍近くまで上げることが可能です。

仮に10倍に上げられた場合、1時間かかって読んでいた本を6分で読めるようになるため、より多くの本を読んだり、読書以外に時間を費やしたりすることができます。こうした“速く読むテクニック”を駆使して読書をするのが速読です。

そして、速読を身につけることによってさらに2つの効果があると言われています。教育熱心や親御さんがお子さんに速読を覚えさせるのは、単純に読むスピードを上げるためではなく、次の2つの効果を期待しているからでしょう。

その2つとは“脳の活性化”“長期記憶力のアップ”です。

1)脳が活性され回転が速くなる

一般的に人が1分間に読める文字数というのは200文字~400文字だと言われています。それを1分間に1000文字以上読むための技術が速読です。

さらに、速読のトレーニングをしている時、右脳を活発に働かせることになります。実はこれが『速読が脳の活性化になる』と言われているゆえんです。

人は、普段は左脳を中心に働かせて生活しています。勉強の時でも右脳よりも左脳の方を使っており、右脳を使う機会はあまり多くありません。

左脳は思考や倫理をつかさどる人間的な脳と言われ、右脳は知覚や感性などをつかさどる動物的な脳と言われています。そして、覚えたことを忘れたりするのは左脳の働きによるもので、新しい情報にすぐ上書きしてしまう特徴があります。

そのため、学力をアップさせるにはまず右脳の働きを活発にする必要があるのです。人間は左脳が非常に発達した生き物で、普段の生活で右脳は10%しか使っていないと言われています。

つまり、速読によって右脳が活動的になり、左脳だけでなく右脳でも情報が処理できるようになるのです。分かりやすく言うと、右脳を活発にすることにより『頭の回転が良くなる』のです。

勉強や仕事において頭の回転の速さは結果に大きな影響を及ぼします。効率よく仕事や勉強をこなせるようになったり、ちょっとしたヒントから答えが導き出せるようになったりするため、自分の可能性を広げることにつながるのです。

2)長期記憶力がアップする

効率よく勉強するために知っておくべき記憶のメカニズム」でも紹介しているように、記憶には短期記憶と長期記憶があります。そして勉強した情報を忘れないようにするためには“長期記憶”として覚えておく必要があるのです。

この長期記憶をアップさせるのは脳細胞の1つである海馬を鍛えることが大切です。海馬については「記憶力アップに欠かせない“海馬”を鍛えて活性化する方法」で詳しく説明していますが、この海馬を鍛える方法の1つが速読なのです。

速読によって本に書かれている内容をより速く、なおかつ正確に頭の中で処理しなければいけません。その時、読んだ文章から内容を正確にイメージし、想像力を発揮して理解していくため、右脳がフルに動かすのです。

さらに右脳は、一度動かし方を覚えると、ちょっとした刺激で動かせるようになります。それによって海馬が鍛えられ、より多くの情報が長期記憶として脳に定着するようになるのです。

人の脳は、時間が経つにつれて覚えていられる量が低下することは過去の実験によって証明されています。(これをエビングハウスの忘却曲線と言います。)

暗記1

しかし、長期記憶としてきちんと記憶を保管することができれば、どれだけ新しい情報がインプットされても、その記憶だけは別のところにしっかり保管してあるため、上書きされることはありませんし、仮に忘れてしまってもふとしたことがきっかけですぐに思い出すことができます。

速読は、こうした長期記憶力をアップさせるために必要な海馬を鍛えるトレーニングの役割も担っています。

 

まとめ

単純に本を速く読めるようになりたいだけでしたら、速読のトレーニングをしなくてもある程度までは読書スピードを上げることができるでしょう。しかし、速読の効果は決して“ただ本を速く読むだけ”ではありません。

早く読めるだけじゃない?速読で得られる5つのメリット」でも紹介しているように、速読を極めることによって、脳の活性化や記録力アップはもちろん、時間的な自由やより多くの知識に触れる機会を得ることができます。つまり速読は、自分自身の能力向上のトレーニングなのです。

速読から得られるものは非常に多く、そのどれもが貴重なものです。もし今の自分のレベルを1段でも2段でも上げたいと思うのなら、速読は非常におすすめです。



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