学校に通う以上逃げることができないものの1つが『定期テスト』です。定期テストは、各学期に2回行われるもので、このテストの結果によって学校の成績が大きく左右されます。
そのため、定期テストで良い点数を取ろうと、ほとんどの人が必死になって勉強します。特にテスト一週間前になると、部活もなくなりますからテスト勉強に集中することができます。
しかし、各教科によってポイントとなる点は異なりますし、当然それによって勉強の仕方も異なってきます。そこでここでは、教科別に分けたテスト勉強のやり方を紹介しますので、ぜひ今後の勉強の仕方の参考にしてください。
英語の勉強法
現在英語との授業は小学校から導入されているところもありますが、本格的な勉強は中学からだと思います。そのため、中学1年で英語が良い点数がとれるかどうかで英語に対する得意・不得意の意識が大きく別れます。
英語でまず大事なのは2つ、“英文法”と“英単語”です。英文法とは
・三単現のs
・不定詞
・SVO
・受動態
などといった、英語で文章を作る際のルールのこと。これは普段使っている日本語にも文法はあるのですが、英文法と日本語の文法は構成が大きく異なるため、理解するまで少し時間がかかります。
また英単語は中学校で1200語習うと言われています。これら2つをいかに覚えるかが英語のテスト勉強の大きなポイントと言えるでしょう。
しかし、中学の定期テストであればこれらはすべて暗記で乗り切ることができます。つまり、英語のテスト勉強の大半は暗記に時間を費やすことになるのです。
暗記の方法については「暗記が苦手な人でもどんどん記憶できてしまう8つの暗記法」で色々なやり方を紹介しているので、これらの参考に自分なりの暗記法を用いて覚えるのがいいでしょう。また百目鬼 徹之祐さんが書かれた『これが噂の最短最速勉強理論なのだ』という著書に書かれている英語の暗記法もおすすめです。
「(大学ノートの)左のページに日本文、右のページに英文、それぞれの文の下にチェック欄を設ける。それだけである。あとは時間を見つけて、せっせとひたすら暗記に励むしかない。」
引用:これが噂の最短最速勉強理論なのだ 59頁
また、英単語を覚える際は書いたり読んだりするだけでなく聞いて覚える作業もするようにしましょう。ひたすら書いたりひたすら読んだりするだけでは、脳がその刺激に慣れてしまうため、徐々に暗記の効果が薄れていってしまいます。
「記憶力を鍛えるために勉強する際に心掛けるべき6ヶ条」でもお話ししているように、なるべく多くの感覚を使って暗記したほうが覚えやすいですし、脳にインプットできる記憶量も増えていきます。高校で習う英語になると多少理解が必要になりますが、中学レベルの英語であれば全て暗記でもなんとかなりますので、暗記中心の勉強をしていきましょう。
数学の勉強法
数学のテストは大きく分けて2つのタイプが出題されます。まず1つは公式の使い方を問われる“計算問題”。そしてその使い方をどれだけ応用で活用できるかが問われる“応用問題”です。
最初に勉強すべきは計算力を高めること。
定期テストになると、計算問題が全体の6~8割を占めていることが多いです。つまり、どれだけ応用問題が満点であっても、計算問題がボロボロだと良い点数は取れないということ。
そのため、テスト勉強に限らず普段から計算力を鍛える勉強するよう心掛けましょう。勉強法としては、学校から配布された宿題のプリントだったり、問題集を繰り返し解いていきます。
実は計算力を高めるには、場数をこなす以外に方法はありません。ですから10分でもいいので、とにかく計算問題を解くことが計算問題を攻略する基本となります。
さらに、計算問題を解くうえで重要になってくるのが数学の専門用語です。
数学のテスト勉強と言えば、とにかく問題を解いて・・・みたいなイメージがあるかもしれませんが、そもそも問題の意味が分からなかったらまず解くことができません。ですので、教科書に出てくる重要なワードの意味はしっかり頭に叩き込んでおきましょう。
次に応用問題ですが、具体的な勉強の仕方は和田秀樹さんの著書『公立小中学校から東大に入る本』に記載されています。勉強の仕方としては以下の通りです。
- 例題を見て五分間考える。
- 自力で解けそうになかったら、「考え方」を読む。
- それでも解けそうになかったら、「解答」を読んで理解する。
- 2、3のときは、例題に×印をつけ、自分の手で解答を再現する。(略)
- 「解答」を読んでも理解できないときは、(中略)後日、教師などに質問する。
- ×印のついた問題は、一週間後に、もう一度トライしてみる。(略)
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価格:575円(税込、送料込)引用:公立小中学校から東大に入る本 224~225頁
要するに、多くの応用問題に触れることによって、その解き方を“暗記”していくというもの。そうすれば、問題を読んだだけで「この方法で解けばいいんだな」というが分かり、時間をかけずに解くことができます。
社会・理科の勉強法
一般的に社会と理科は暗記の教科と言われています。実際に社会にせよ理科にせよ覚えることの方が多いですし、定期テストでもその傾向が強くなります。
そのため、この2教科に共通して言えることはとにかく“暗記”に力を入れること。
具体的には、学校から配布されたプリントや問題集をひたすら解き、頭の中に叩きこんでいきます。この時、わざわざ新しい問題集を買わなくても、学校から配布されたものを繰り返し解くだけでも十分です。
ただし、同じ問題を何度も解くことになるため、なるべく答えは配布されたプリントや問題に週に直接記入せず、ノートなどに書いて何度も使えるようにしましょう。また、答えを見ながら赤ペンで回答を埋めていき、勉強する時に赤い透明な下敷きをおけば、答えが隠れるので、こうした工夫をするのもアリです。
さらに、社会と理科に関してはテストを作る先生によってもテスト勉強の仕方を変える必要が出てくる場合があります。
社会や理科といった教科は、他の教科に比べて日常に密接している部分が多いです。そのため、教科書から逸脱した内容を授業中に話す先生も珍しくありません。
例えば社会であれば最近起こった時事問題を出したり、理科ならば有名な科学者の名前やその人の研究内容だったり・・・こうした、教科書だけでは網羅できないような範囲を出題してくることもあります。
この時ポイントになってくるのがノートの取り方です。基本的なノートの取り方については「受験生にオススメ!各教科別ノートのまとめ方のコツ」で説明していますが、それに加えて、先生対策用のノートを1冊作っておくのです。
そのノートには先生が授業で話した“教科書には載っていない用語”などをまとめていき、その用語の意味などを後日補足してきます。そしてテスト前日か始まる前にそのノートをチェックすればOK。
基本的に教科書から逸脱した問題というのはあまり多く出題されることはありません。思い切って捨ててしまうのも手かもしれませんが、より高い点数を狙うのであれば、こうした部分もしっかり勉強しておきましょう。
国語の勉強法
主要5教科の中で最も勉強の仕方が分からないのが国語ではないでしょうか。そもそも国語の場合、出題された文章を読み、そこから解答するもののため、基本的に答えが問題の中に隠れているケースがほとんどです。
そのため「国語なんか勉強しても意味がない」という人がいますが、テスト対策の勉強はしなければいけません。特に模試や試験のように所見の文章を読んで解くのではなく、あらかじめ授業で読んだ文章から出題されるため、テスト勉強することによってきちんと対策を取ることができます。
つまり、定期テストに限って言えば国語ですら“暗記”で乗り切ることが可能だということ。
勉強の仕方は社会や理科と同じで、学校から配布されたプリントや問題集を繰り返し解くだけ。また、ノートを読み返してどこの文章に何が隠れているのかなどを確認しておくことも大切です。
さらに、国語には現代文以外にも古典や漢文といったものも出題されます。これらは、基本的には英語と同じ要領で勉強していけば、大きな失敗をすることはありません。
またそれ以外にも、漢字、慣用句、文法、表現技法なども出題されます。これらはすべて知識問題ですから、暗記で乗り切ることが可能です。
ただし、定期テスト以外の問題については出題される文章を事前に知らされることはありません。そのため、どんな問題が出るかによってテストの難易度が変わるため、5教科の中でもっとも運の要素が強いといえるでしょう。
まとめ
中学校で習う勉強の多くは暗記することで乗り切ることが可能です。少なくとも定期テストでは『どれだけ暗記できたか?』で点数が大きく左右されます。
ただ、高校になるとそうはいきません。中学の勉強はいわば高校で勉強することの基礎であり、中学の時にどれだけ基礎を記憶できたかによって高校の勉強の難易度が変わってくるといっても過言ではありません。
そのため、中学の勉強は基本的に暗記中心になります。ここで暗記したことをしっかり知識として頭に叩き込むことによって、この先勉強で苦労するかどうかは変わってくるので、しっかりと勉強しましょう。
間違っても一夜漬けなどの付け焼刃的な暗記で乗り切ろうとしないように。暗記の仕方さえ間違えなければ中学で成績上位に食い込むことは夢ではありません。