「どうやってノートを書けばいいんだろう?」
「この教科の場合はどうすれば?」
勉強するにあたってノートのまとめ方はとても重要です。
読み返した時に
「そういえば・・・」「なんだっけかな?忘れてしまった・・」「どこにあるんだ~~!」
と授業の内容を振り返ることができるかどうかは、ノートのまとめ方1つで変わってきます。
特に受験生になれば膨大な量になるのでいかにまとまった形で思い出したいときに、すぐに振り返ることができるようにできるのかがカギになります。
ノートは、ただ黒板に書かれた内容を写したり、先生が話した内容を記入するだけではダメです。
しかし、これまで塾講師をしていた監修をしてくださっている方は成績が良い人というのはノートのまとめ方から違うと言っています。教科ごとに覚えやすい形でまとめているのです。
上手にノートをまとめることによって、読み返した時にどこが重要なのかが一目で分かるようになるだけでなく、情報も頭の中で整頓されるため、テストや試験でも良い成績を取ることができます。
そこでここでは、実際に教えてもらった各教科別のノートのまとめ方についてのアドバイスをあなたにもシェアしましょう。
「ノートのまとめ方」の重要性について
勉強に限った話ではありませんが、ノートはただ書くだけでは意味がありません。
何のためにノートを取っているかを理解しないと一生懸命ノートをまとめてもそれが成績につながりません。
ノートをまとめる上で最もやってはいけないことは「とりあえず書く」です。
もちろん書くことで覚えられることもありますが、授業で勉強したことを100%覚えることはどれだけ記憶力に自信があってもほぼ不可能です。
ノートのまとめ方1つ変えるだけで、勉強の効果は大きく違ってきます。
ただそれ以前に、『ノートを書く』という行為そのものが勉強にどのような役割を担っているのかを知っておく必要があります。
では勉強するうえでノートを書くことはどういった役割なのか?
おそらく感覚的には理解していると思いますが、ここで一度改めて確認しておきましょう。
勉強において『ノートを書く』ことの役割とは大きく分けて次の3つです。
1)情報や知識をまとめる
ノートを書く最大の目的が、授業や教科書で得た情報をまとめることです。
授業や教科書などで得られる情報というのはかなり膨大で全てを暗記したりするのはまずできません。
勉強で大切なのは「インプット」と「アウトプット」です。
ノートに書くという行為は「アウトプット」の手段の1つであり、インプットした情報を頭の中で整頓し、それをノートにまとめることで効率よく記憶することができます。
インプットした情報をノートにまとめることによって整理することで、必要な情報と不要な情報を取捨選択していきます。
こうすることで、本当に覚えないといけない情報を見極めるとともに、頭の中も整頓され、すぐに勉強でインプットした情報を引き出せることができます。
2)勉強の理解度を上げる
ノートにまとめることによって、インプットした情報を整頓することができます。
こうすることで勉強したことの理解度を上げていくことができます。
例えば教科書を読んでそれをノートにまとめる時も
「これは何か?」
「なぜ必要なのか?」
「何をすればいいのか?」
・・・などといったことを自問自答し、その答えをノートにまとめるだけでも教科書に書かれている内容の理解度は高まります。
また、文章にするのが難しいようなものは図やイラストを使ったりなど、自分なりに体系化することで理解度の高まり具合が違ってきます。
3)忘れてもすぐに確認できる
人の記憶というのは時間とともに忘れていってしまうものです。
その人の記憶力や覚える内容によって忘れてしまう期間というのはことなりますが、こと勉強に関しては必ずどこかのタイミングで忘れてしまうと思ってもいいでしょう。
忘れることは決して悪いことではありません。
大事なのは忘れた時に思い出すことができるようにすることで「忘れる→思い出す」を繰り返すことで徐々に記憶が浸透していき、忘れにくくなります。
この「思い出す」という作業で最も活用できるのがノートです。
勉強内容をまとめたノートを読み返すことによって試験に重要な部分をすぐに確認することができるため、勉強したことを忘れてしまってもまたすぐに情報を引き出すことができます。
5教科別ノートのまとめ方のポイント
先ほどお話ししたように、勉強内容をノートにまとめることには
1)情報や知識をまとめる
2)勉強の理解度アップ
3)忘れてもすぐに確認できる
の3点の役割があります。そしてノートのまとめ方を変えるだけでこれらの効果をより高めることができ、成績アップや試験で良い点数を取ることができるのです。
基本的なノートの取り方については「勉強やビジネスで劇的に効果が上がる6つのノート術」で詳しくお話ししていますが、各教科によって小売よくノートをまとめる方法は異なります。
なぜなら、教科によって具体的な勉強の仕方が異なりますし、押さえるポイントも違ってくるからです。
そこで、各教科別のノートのまとめ方について1つずつ紹介していきます。
国語のノートのまとめ方
国語は他の教科とは異なり縦書きが基本となります。
そのため、自然とノートも縦書きで書いてくことになるため、縦書きで書きやすい使い方をする必要があります。
おすすめなのはノートを横にして上下見開きで使う方法です。
大学ノートを90度回転させて、ページが上下になるように使うと見栄えもよく、スムーズに書くことができます。
この時、使うペンは鉛筆と赤ペンともう一色好きな色(青がおすすめ)のみにすること。
それ以上色を増やすと本当に重要な部分がどれか判断できなくなり、読み返した時に要点が分からなくなってしまうからです。
また、ノートの各ページの下に1/4くらい余白を作っておくと便利です。
この余白部分には授業中で先生がサラッと言った言葉などをメモしておくと、勉強内容が肉付けされ、テストの時に役に立ちます。
数学のノートのまとめ方
数学は計算式以外にも図形などを書くことが多い授業です。
そのため、鉛筆や赤ペンといった道具以外に『定規』を使うことが必須となります。
また大学ノートを使い場合、A罫やB罫よりも5mm間隔のC罫がおすすめ。
罫線の幅は狭くなりますが、フリーハンドでも比較的きれいな図が書きやすいからです。
基本的なまとめ方としては、まずノートの中心に線を引き、2つに分けます。
そして左側には問題や自分が回答した答えを、右には間違えてしまった時に正しい回答を書き込んでいくと、自分が間違えた場所や理解していないところを一目でチェックすることができます。
また式などを書くときは行間を詰めて書くのではなく1行くらいあけて余裕を持って書くと読み返した時に見やすくなります。
数学は他の教科に比べて余白が多くなる可能性があるため、ノートではなくルーズリーフなどページの付け加えが簡単なものでまとめるのも1つの方法と言えるでしょう。
社会のノートのまとめ方
社会という教科は大きく分けると「地理」「歴史」「公民」の3つがあります。
そしてそれぞれノートの使い方やまとめ方が異なるため、全く別の教科と考えて各々のノートを作成するといいでしょう。
地理の場合
地理では必ずと言っていいほど白地図を使います。
白地図とは文字通り地形だけ型取りされた地図のことでこの地図に書き加えていくことでその地域の特徴などを勉強していきます。
この白地図はほとんどの場合学校からプリントとして配られることがあります。
そのため、ノートはあまり使わずにこのプリントに勉強したことを書いていくことになるため、最悪ノートを使わずともプリントさえ上手に保管・管理していれば問題ありません。
またプリントではなくノートを使う場合は、白地図をいかにノートの転写できるかがポイントになっていきます。
とはいえ白地図も正確に転写する必要はなく、地図の特徴さえつかんでいれば問題ありませんから無理に似せる必要はありませんし、面倒なら白地図をコピーしてそれをノートに貼ってしまえばいいでしょう。
この時、白地図は見開きの左側に貼り、右側に授業で教わったことやその地域のポイントなどを記載していくこと。基本的に見開きで使うよう心掛ければきれいにまとめることができます。
歴史の場合
歴史の場合は基本的に暗記が中心となってきます。
暗記の仕方については「脳の特性を上手に活用した3つのお手軽暗記術」を参考にしてもらえばいいですが、その際により覚えやすくする目的でノートをまとめていく必要があります。
まずノートは各時代によってまとめていきます。
特に次の時代に移る時は、前の時代の割から書き始めるとその推移がよく分かります。
また、年表ばかり追いかけても歴史は全く理解できません。
各事件にまとめて話の流れや因果関係を捉えていくことに重点を置いてまとめていくと読み返した時に理解しやすくなります。
公民の場合
公民は政治のしくみや経済のしくみなど生活について大きなまとまりのメカニズムを理解することが大切。
そのため、ノートのまとめ方も1つ1つのワードが生活にどう直結するかを記しながら書いていくと分かりやすくなります。
「どうしてこうなるのか?」「こうなるとどうなるか?」
といった疑問を持ちつつノートをまとめていくと、理解が深まっていきます。
単語を追いかけるのではなくしくみやメカニズムをまとめるようなノートを作っていくことがポイントです。
理科のノートのまとめ方
理科は数学と同様に図やイラストを多く活用します。
そのため、ノートも罫線だけの大学ノートよりも白紙のノートか方眼ノートを使ったほうがまとめやすいです。
授業中は板書することを優先してください。
この時イラストや図に関しては気持ち大きく書くくらいがちょうどいいと思います。
そして家に帰って復讐する時に、色鉛筆などを使ってイラストに色を塗っていきましょう。
理科の場合は対となる性質(温度が低い・高いやアルカリ性と酸性など)の違いによる変化が多いため、色を塗って覚えておくと理解が深まります。
ただし、あまり色を多用すると何が重要なのか分かりにくくなってしまうので、どんなに多くても黒を含めて4色以内に抑えることをおすすめします。
英語のノートのまとめ方
英語の場合、英文と和訳文の2種類が必要になります。
多くの人は英文の下に和訳文を書いてしまいがちですが、読み返した時のことを考えると
左側に英文
右側に和訳文
と、各ページに分けて書いていくのがおすすめです。
こうすることによってすぐ答えが目に飛び込んでくることがないため、分かった気になることがなくなります。
また、分からない英単語や新しく出てきた英単語を書き込む欄として各ページの端から1/5くらいに単語欄を設けます。
ここに読めなかった英単語を書いておけば、自分がその時つまづいた英単語も振り返ることができ、単語の復習も同時にすることができます。
あとはノートとは別ですがスタディーサプリとかはいいですね。
アプリで覚えられるのでオススメです。
まとめ
ノートのまとめ方を工夫することによって、勉強で身につけたけど忘れてしまった情報や知識をすぐに思い出すことができます。
これを繰り返すことによって本当の意味での“自分の知識”となり、試験やテストなどで良い結果を残すことができます。
教科によって覚える項目や押さえておくべきポイントは異なります。
そのため、ノートの取り方やまとめ方も要所をおさえたものにしていかなければいけません。
ノートのまとめ方1つ変えるだけで、今まで理解できなかったことが急に分かるようになることだってあります。
もしなかなか勉強したことが身になっていないと実感しているのであれば、まずはノートのまとめ方から改善してみるのもいいかもしれません。