勉強をしようと思っても、なかなかやる気が出ない時が1度はあるはず。始めて15分足らずでやる気がなくなり、勉強が進まない・・・そんな悩みを抱えている人も多いでしょう。
勉強はやる気次第で積極的に取り組むこともできれば、全く身に入らずダラダラやってしまうことにもなります。そのため、やる気の出し方をマスターすることが、効率よく勉強するには欠かせないのです。
勉強のやる気を出す方法としては色々な方法があります。しかし、勉強のやる気を出すのには、実はちょっとした心理学を用いることで簡単に出すことができるのです。
そこでここでは、心理学を使った勉強のやる気の出し方について紹介します。また、出したやる気を行動にかえるためのステップについてもお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
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勉強のやる気を出す2つの“気持ち”
勉強のやる気がいかにして出てくるかを知ることによって、意識的にやる気を引き出すことができます。それを心理学的に解析すると、次の2つの気持ちによって勉強のやる気が出ると言われています。
まず1つ目が「やりたいことをやる」という気持ち。
例えば「遊びに行きたい」と思ったら、家を飛び出して遊びに行くでしょうし、「何か食べたい」と思ったら、料理をしたり何か買ってきたり、はたまたレストランに入って食事をすると思います。こうした行動は、自分が“したい”と思ったから起こしたものです。
つまり勉強も「やりたくない」という気持ちよりも「やりたい」という気持ちが強くなれば、自然とやる気が出てきて机に向かうということ。自発的にどんどん進んでいきますから「勉強がはかどらない」なんて悩むことはないでしょう。
しかし、この「やりたい」という気持ちは教科によってムラがでてしまうこともあります。例えば英語に苦手意識を感じている人の場合、それ以外の教科は進んで勉強できるものの英語に関しては「やっても分からないし・・・」と途端にやる気をなくしてしまうことも珍しくありません。
また、日によっても「勉強したい気分じゃない」とやりたい気持ちが弱い日があります。乗っている時はできるけど、乗らない時はサッパリできないのがこの気持ちの特徴です。
そして2つ目は「やらないといけない」という気持ち。
これは先ほどとは違い、外部からプレッシャーをかけられることによってやる気を引き出す感情です。例えば「試験日が明後日だから」といった時間的なものもあれば「先生に怒られるから」といった人からの圧力などです。
「やらないといけない」という感情は、自分の「やりたい・やりたくない」といった気持ちが無視されます。そのため、ほぼ強引にやる気が出るわけですが、自分の気持ちとは違う行動をしているため、ストレスを溜めこんでしまうというデメリットがあります。
「やりたい」と「やらなければ」のバランス
「やりたい」という気持ちにせよ「やらないといけない」という気持ちにせよ、どちらの感情で勉強のやる気を出してもそれぞれに長所と短所があります。そのため、この2つの気持ちを上手にコントロールすることが大切。
どちらか一方の気持ちが強くなると、勉強のやり方にムラ出てしまったり、勉強に対するストレスを抱えてしまいます。そうなると効率の良い勉強をすることが難しくなってしまいます。
そのため、「やりたい」と「やらないといけない」の感情のバランスを教科によって変えることがポイント。理想しては“やらないといけない理由を自覚しつつ、やりたいことを勉強する”という状態です。
とはいえ、全教科でこの理想の状態にすることは難しいため、各教科でこのバランスになるよう気持ちを調整してみて下さい。
例えば好きな教科を勉強する時は「やりたい」という気持ちが強くなるため、あえて自分が苦手な分野の勉強に挑戦するのです。もともと教科に対して得意な意識があるため、多少ガマンが必要になっても大きなストレスを抱えることはないはず。
逆に苦手な教科に対しては「やらないといけない」という気持ちが強くなっているため、自分の興味や関心があることにだけフォーカスしてみるといいかもしれません。また「勉強のやる気を引き起こして楽しく取り組む4つの方法」でも紹介している“勉強するメリット”を見つけて「やりたい」という気持ちを強めるのもアリです。
このように、勉強する教科によって2つの気持ちをコントロールすれば、効率よく勉強に取り組むことができるはず。まずは各教科でどちらの感情でやる気が出るかを自分の中で測ってみてはいかがでしょう。
やる気を行動に変える6ステップ
勉強のやる気は「やりたい」という気持ちか「やらないと・・・」と気持ちのどちらかが強くなれば自然と湧いて出てきます。しかし、やる気が出しただけでは成績は良くなりません。
試験で結果を出すためには「勉強」という行動を取らないといけません。つまりどれだけやる気があっても勉強という行動をしなければ試験で良い点数を取ることも自信が成長することもないということ。
ではやる気をどのように行動に変換すればいいのか・・・ここでは「勉強しよう!」という気分にさせるための6つの行動を紹介します。
1)軽い運動をする
勉強を始める前に軽く体を動かしてください。ストレッチでもいいですし、背筋を伸ばすだけでも十分です。
体を動かすことによって血行が良くなり頭がスッキリします。余計な考え事などが頭から消えるので、スムーズに勉強に取り掛かることができます。
中には少しジョギングを・・・という人もいるかもしれませんが、勉強癖がついていない状態ではあまりおすすめしません。確かにジョギングをすれば体の血行はよくなりますが、走りすぎると疲れが溜まって逆に眠たくなってしまう危険性があります。
外に出たい場合は散歩などあまり体力を使わない運動にしておきましょう。
2)机の上を掃除する
いざ勉強を始めようとやる気を出しても、勉強机が汚いと一気にやる気が落ちてしまいませんか?そうならないように勉強を始める前にあらかじめ勉強机をきれいにしておきましょう。
人の頭は、自分がいる環境の具合によってスッキリ具合も変わってきます。きれいな部屋できれいな机に向かうと勉強のやる気が上がりますが、期待ない部屋で汚い机で勉強しようとするとやる気の持続時間が短くなります。
部屋や机が汚いと感じたらまずは掃除から始めましょう。それから勉強したほうが効率よく取り組むことができます。
3)部屋を換気する
2.でもお話ししました、部屋が汚いとせっかくでてきた勉強のやる気が一気になくなってしまいます。そして部屋の汚さはものが散乱していたりゴミがあったり・・・といった目に見えるものだけでなく“空気”にも言えます。
特に冬場は、寒さの関係もあって窓をあまり開ける機会がないため、空気がこもりがちになってしまいます。そうなると、空気がよどんでいるため、どれだけ部屋をきれいにしても一向にやる気の低下を抑えることができません。
勉強をする時は部屋の空調の関係もあるので窓などを閉めてもいいですが、勉強する前や休憩中は窓を開けて換気をこころがけましょう。これだけでも気持ちがスッキリし、勉強に対するやる気がまた湧いてきます。
4)5分だけやってみる
人は今までやらなかったことをいきなりやろうとしても、拒否反応を起こして長続きしません。例えば今までまったく勉強してこなかった人が、いきなり2時間3時間も勉強しようとしても絶対に長続きすることはありません。
とりあえず最初のハードルはなるべく下げて、簡単に乗り越えられるものにしておくこと。特に勉強時間は5分やって5分休憩・・・くらいでも構いません。
こうしたサイクルに慣れてくると「もしかしてもっと長く勉強できるんじゃ?」という気持ちが出てきます。無理なことをしてもストレスを抱えるだけなので、自分にとって負担にならないとこから始めることが勉強のやる気を損なわないポイントです。
5)25分勉強→5分休憩を繰り返す
ある程度勉強するクセがついてくると、まとまった時間勉強に取り組めるようになります。ですが、時間が経つにつれて徐々に集中力が切れていくため、学習効率が悪くなってしまいます。
そこでおすすめなのが「ポモドーロテクニック」です。
これは30分1セット(25分勉強して5分休憩)を4回繰り返し、その後30分休憩するというもの。このテクニックの最大のメリットは勉強時間が25分しかないため、頑張る時間が短くて済むという点です。
25分であれば頑張ればできる範囲だと思うので、まずは25分間机に向かって勉強するよう心掛けてください。
6)目標を書き出す
人はゴールや目的がない行動ほど苦痛なものはありません。これまで勉強嫌いだった人も“勉強する目的”をハッキリさせないまま取り組んでしまったことが嫌いになった原因と考えられます。
ですので、勉強に取り掛かる前にまずはきちんと勉強する目標を掲げるようにしましょう。この時、「今度の試験で合格する!」という遠いものよりも「毎日30分は必ず机に向かう」といったものの方が、勉強のやる気を引き出しやすくなります。
目標を掲げることによって勉強する目的が生まれるのと同時に、達成した時の喜びを感じることができます。この喜びが勉強する“楽しさ”に変わり、やがて勉強が習慣化されるのです。
まとめ
勉強嫌いな人の中には“勉強に対するやる気の出し方”が分からない・・・と悩んでいる人もいると思います。でも実は、勉強のやる気というのは、自身の気持ち次第で簡単に引き出すことができるのです。
そして自分の内から出たやる気を行動に変えることによって、勉強という行動を取ることができるのです。
やる気の出し方や効率の良い勉強法を模索する前に、まずは一度自分を見つめ直してみてください。そうすることで、勉強するのに最も理想的なモチベーションになることができます。