「あぁ~~なんか覚えるものが多すぎたり単純作業の繰り返しみたいで効率悪いわぁー!暗記をもっと効率的・効果的にできないものかね。」
と思ったことはないですか?
勉強を進めていくと、覚えないといけないことや暗記しないといけないものがたくさん出てきます。
しかし、その場では覚えたつもりだけどテストや試験などで「あれ?これってなんだっけ?」と忘れてしまったことありませんか?
テストや試験で良い点を取るには多くのことを暗記しなければいけません。
単語、文法、公式、人の名前、出来事・・・
各教科に暗記すべきことがあり、それをどれだけ覚えているかがテストで良い点数が取れるかどうかにつながっていきます。
しかしこうした暗記が得意な人もいれば不得意な人もいます。その人の記憶力によっても変わってきますが、
・脳の仕組み
・記憶の仕組み
・合理的な方法
を考慮にいれた“暗記のコツ”を知っているかどうかが暗記できる量に違いをもたらしていると考えます。
暗記の仕方については「暗記が苦手な人でもどんどん記憶できてしまう8つの暗記法」で色々紹介しています。ただこうした方法を使ってより短期間で暗記にするにはコツが必要なのです。
そこでここでは、暗記が苦手な人でも簡単に覚えられる暗記法を5つ紹介します。この中から興味があったり「簡単そうだな」と思ったものを実践されてみてはいかがでしょう。
1.体を動かしながら暗記する
小さい頃、ダンスやスポーツなど体を使って覚えたことで未だに覚えていることはありませんか?例えば、何年も泳いでいなくてもプールや海に行った時に特に苦もなく泳げたり、スキーやスノボでも何ヶ月もしていないのに、ゲレンデに行ったらすぐに滑れたり。
特にスポーツはできるようになるまで、何度も何度も繰り返し練習します。自転車の乗り方だって、何度もこけながらも練習を繰り返すことによって乗れるようになります。
しかし勉強については一度覚えたことでも時間が経てば忘れてしまったりします。「全然覚えられない!暗記が苦手な人達の5つの共通点」の中でもお話しているように、人の脳は時間が経つにつれてどんどん忘れていってしまいます。(これをエビングハウスの忘却曲線といいます。)
勉強は忘れてしまうのに、スポーツや運動はずっと忘れずにいる・・・この2つの違いは“体を動かしているかどうか”です。
勉強で暗記をする時、ほとんどの人は座ったり寝そべったりとほとんど体を動かしません。しかし、スポーツは体を動かさないとできませんから、練習する時は100%体を使います。
つまり、体を動かしながら暗記をすることによって、じっとしながら暗記するよりもはるかに覚えが良くなるのです。ですので、暗記をする時はなるべく体を動かしながら行ってみてはいかがでしょう。
例えば、英単語を覚える時に単語帳を持って散歩に出かけ、その休憩中に暗記をしたり。それ以外にもジョギングの時にイヤホンで発音を聴きながら走ってみたり。
そもそも暗記をする時、どうしても覚えることに集中してしまうため、感情が閉鎖的になってしまう傾向があります。そういったことを防ぐためにも体を動かすのは最適なので“ついで”に暗記をしてみてください。
また運動まで激しいものでなくても、BGMをかけてその音楽に乗りながら暗記するだけでも覚えやすくなります。最近はYouTubeなど無料で音楽を聴ける環境が整っているので、こうしたものを活用するのも暗記のコツといえるでしょう。
2.暗記したいことを声に出して読む
ラジオなどで懐かしい曲がかかった時、ついつい口すさんでしまうことってありませんか?その曲がどれだけ昔の曲でもメロディーが聞こえてくるといきなり歌詞が頭に出てくる人も多いと思います。
また、意識してなくても何度も同じ曲を聴いていると、ついつい歌ってみたりして、覚えてしまった・・・なんて経験をした人もいると思います。なぜ歌はここまで記憶しているのか?
それは音楽に合わせて・・・というものありますが、それと同じくらい“声に出す”というのが暗記には効果的なのです。
「努力ゼロでも忘れることなく記憶できる究極の暗記方法」でもお話しているように、記憶を“思い出”とすると忘れにくく思い出しやすくなります。この思い出をするためには感覚や感情を織り交ぜて覚えることが効果的。
つまり、声を出すことによって感覚を使うことになり、より覚えやすくなるのです。目で見たり書いたりするもいいですが「声を出す」という覚え方も暗記には効果的なので実践してください。
また、ただ声に出すよりもリズムに乗せるもの効率の良い覚え方の1つです。それ以外にも感情をこめたり声のトーンを変えたりなど、声の出し方を工夫することによって頭への入り方が変わってきますので色々試してみていかがでしょう。
3.暗記をする時は短時間で繰り返す
もっとも有名な暗記のコツの1つが暗記時間を短く繰り返し行うやり方です。1時間ぶっ通しで暗記するよりも、10分の暗記を6回やったほうがより多くのことを覚えることができます。
人の脳は、覚えたてのことは一瞬で忘れやすくなっています。つまり、何度も何度も暗記することによって覚えたたての知識を脳に上書きすることによって、知識として脳に定着させるのです。
また、暗記する回数を増やすことによって「親近効果」と「初頭効果」の回数を増やす役割があります。
これは「脳の特性を上手に活用した4つのお手軽暗記術」の中でもお話していますが、最初と最後が最も人間の脳に残りやすい現象のこと。そのため、暗記の時間を短くし手回数を増やすことによって“最初”と“最後”に該当する回数も自然と増えることから、とにかく短時間でテンポよく取り組むとより覚えやすくなります。
何かを記憶する時、じっくり時間をかけて記憶をしていませんか?じっくり、一つずつ記憶をするよりも、短期間で何度も繰り返したほうが記憶に残りやすくなります。
もちろん、じっくり一つずつ記憶しても物事は覚えられますが、人は一瞬でそれを忘れやすいという事実があります。正確に言うと、覚えてはいるが、引き出し方を忘れてしまいます。
だからこそ、短い時間で何度も繰り返して、今現在覚えた記憶の引き出し方を習得し、さらに翌日には短い時間でも繰り返し、忘れないようにします。
4.体調を整えてから暗記に取り掛かる
勉強を効率的に行うには、その時の体調も大きな要素となります。そしてこれは暗記にも同じことが言えます。
どれだけすごい暗記術を知っていたとも、体調が悪いと思ったように頭に入っていきません。風邪をひいたり体調を崩したりはもちろん、寝不足も暗記するには決していい状態とはいえません。
特に寝不足は意外と多くの人がやってしまう失敗です。寝る時間を削ってまで暗記に費やす努力はすばらしいですが、暗記のコツという面から言うならきちんと睡眠をとって脳の働きを少しでも良くすることをおすすめします。
これは一夜漬けでも同じことが言えます。「テスト直前の強い味方!一夜漬け暗記のコツ」でも休憩の大切さをお話しているように、効率よく覚えられる体調を整えることが大切。
それ以外にも食べ物に気を配ることによって、記憶力をアップさせることもできます。暗記をするのは自分の体ということを自覚し、ベストな状態を維持することが暗記のコツでもあり、勉強のコツでもあることを忘れないでください。
5.かしら文字を使った語呂で暗記する
語呂を使って覚えることは、学校でも推奨されています暗記法です。英単語や歴史の年号などを覚えやすいように変換することで、インパクトの強い言葉として脳裏に焼き付けるのが語呂を使った暗記のコツです。
とはいえ、いざ語呂を作ろうとなるとなかなか難しく、それだけで時間がかかってしまいます。そこでおすすめしたいのが“かしら文字”を活用した語呂の作りかです。
この語呂の作り方を知っておくだけで、だいたいのものは語呂で暗記することができます。次のポイントを踏まえながらぜひ一度オリジナルの語呂を作ってみてください。
ポイント1:頭文字を抜き出す
まず暗記すべきものをある程度グループ分けをしておきます。そうすることで1つの語呂で関連のある複数の用語を暗記することができるからです。
それができたら今度は、覚えたいものを順番に並べ、それぞれの用語の頭文字をとっていきます。例えば『横浜』『大阪』『名古屋』『札幌』の4つを順番に覚えたいとします。
ヨ・・・横浜
オ・・・大阪
ナ・・・名古屋
サ・・・札幌
となります。
ポイント2:語呂を整える
頭文字を取っただけで文章ができることはまずありません。上の例でも「ヨオナサ」という言葉だけ覚えても、何のことか意味が分からず結局頭に残りません。
そこで、この4つの頭文字を使ってうまく文章を作成します。一例として挙げるなら
「【ヨ】る(夜)に【ナ】ると、【オ】きる【サ】ル。」
といった感じです。この時の文章を作る際には
・文章としても意味が通っていること
・できるだけインパクトの強い文章にすること
この2点を押さえおくと、より覚えやすい語呂を作ることができるでしょう。
ポイント3:口調を意識する
どれだけすばらしい文章ができたとしても、勉強に必要な知識を摘出できなければ語呂としてはいいものとはいえません。そこであらかじめ置いた頭文字の部分にアクセントを強くする口調で覚えるようしましょう。
そうすることによって、どこに頭文字を置いたかが話し方だけで分かるようになります。試験の際にはノートや教科書などを見ることは許されませんから、アクセントをつけて李印象を強くしておかないと、当日「この語呂って何だっけ?」ということになりかねません。
まとめ
ここで紹介した5つのコツは、どの暗記法でも活用できるものばかりです。つまり、今使っている覚え方の効果を向上させるためのポイントと言ってもいいでしょう。
人によって覚えやすい方法ややりやすい暗記の仕方などは異なります。ただ、その暗記法に対する取り組み方や実践する際のコツについてはそこまで差はないと思います。
手段やテクニックばかり気にしていても取り組み方が間違っていると一向に暗記することはできません。より多くの情報を覚えるためのコツを押さえてから自分に適した暗記法で勉強していきましょう。