資格を取得するための勉強は高校や大学の進学受験とは異なり、100%任意で受けるものです。つまり先生や親からの「勉強しないといけない」というプレッシャーがありません。
資格取得を目指すための学校や通信教育はあるものの、多くの人は独学で勉強し、合格を目指します。そのため、いかに努力を結果に結びつけられることができるかが取得できるかどうかのポイントになってきます。
実は、勉強する際に2つの要素を押さえてくことで、無駄に努力することを抑えつつ、資格を取得することができます。そこでここでは、資格取得に欠かせない2つの要素についてお話ししますので、具体的な勉強をする前に、まずはこのポイントを押さえておきましょう。
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最小の努力で資格が取得できるワケ
ビジネスなどの勉強をしている人はご存知かと思いますが、経済では『パレードの法則』というものがあります。これは別名『8:2の法則』と呼ばれているものです。
これは、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレードが発見して法則で、全体の数値の大部分(8割)は、全体を構成するうちの一部(2割)の要素が生み出しているという説のこと。特に経済では以下のような例が代表的です。
- ビジネスにおいて売上の8割は全顧客の2割が生み出している
- 商品の売り上げの8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している
- 故障の8割は、全部品のうちの2割に原因がある
- 所得税の8割は課税対象者の2割が担っている
引用:ウィキペディア
またパレードの法則は、経済に限った話ではなくあらゆる部分で成り立っています。よく言われるのは“成功者となるのは取り組んでいる人の全体の2割”というものです。
例えば、東大を目指している人が100人いた場合、東大に合格できるのは20人前後で、それ以上多くなることは滅多にありません。もちろんこれは、大学進学に限らず、資格の取得でも同じような現象が起こります。
そしてパレードの法則は『努力』にも同じことが言えます。
ほとんどの人が資格を取得する時に一生懸命努力し、勉強すると思います。人によっては寝る間も惜しんで取り組むことでしょう。
しかし実際のところ資格の取得に反映された努力は全体の2割程度。残りの8割の努力は無駄になってしまうのです。
ということは、2割の努力から8割の結果を出せるのであれば、まずこの2割から取り掛かればいい・・・ということ。主張としてはかなり極端ではありますが、力を入れるべきところはしっかり努力し、そこまで重要ではないところについては後回しにしても、資格の所得は可能なのです。
ですので、まずは2割の努力を真剣に取り組んでみてください。この2割にどれだけ力を射られるかによって結果が大きく変わるといっても過言ではないのですから。
資格を取得するための2つの必須要素
視覚の取得に限らず、勉強や仕事などでも結果を出すには2つの要素が必要です。その2つとは
センス(能力)と時間(努力)
この2つの掛け算によって結果は大きく違ってきます。ですから、センスがどれだけあっても時間をかけずに挑めば結果は出ませんし、逆にどれだけ努力をしてもセンスがなかったら結果は出にくいです。
例えばセンス1の人が100の結果を求めるのであれば、時間は100かけなければいけません。逆にセンスが50ある人は、2の時間をかけるだけで結果が出てしまいます。
もちろん、どんな人でも『センスがゼロ』という人はいませんから、努力を重ねることによって結果を出すことができます。ただ、センスのある・なしによって、結果を出すまでの時間のかけ具合は変わってきます。
そのため、何の勉強もしなくてもあっさり資格が取れる人もいれば、学校にも通い、通信教材も購入して勉強しても全然取れないひともいます。これはひとえにセンスの違いなのです。
ただし、ここでお話ししているセンスと、多くの人がイメージしているセンスは全くの別物です。
ほとんどの人は「センス」と聞くと“その人が持っている才能”のような印象を持っていると思います。生まれた時から持っている能力やスペックで、変えることができないもの・・・みたいな。
しかし、ここでお話ししている「センス」とは才能ではなく“能力を高めること”を言います。ベクトルで言えば方向性みたいなもので、どういった方向に伸びやすく、どういった方向に伸びにくいのかを見極める力・・・ともいえます。
そもそも、世界陸上やワールドカップなどの世界規模の大会でナンバー1を取るくらいの人であれば、そういった先天的なセンスがあったのかもしれません。しかし“資格の取得”という年間何百・何千人の人が達成しているものに対しては、そこまで大きな違いはないはずです。
そのため「自分は数学のセンスがない」みたいなことを思ったとしても、それは努力の方向性を間違えただけのこと。違う方向性で努力をすれば、逆に数学が大得意になっている可能性だって十分あるのです。
つまり噛み砕いて言うと、資格を取得するために必要なのは
・どのように資格の勉強をしていけばいいのか?
・どのくらい資格の勉強に費やせばいいのか?
この2点です。この2点がバッチリかみ合えば、資格が取れる可能性は8割を超えることになります。
最小の努力で資格を取得する2つの条件
ここまでお話ししたように、最小の努力で資格を取得するためには朝から晩までガツガツ勉強する必要はありません。例え独学であっても、努力する方向性を間違えずに行えば、他の人達の2割の努力で資格は所得できます。
ほとんどの資格では、全受講者に対して合格者は2~3割程度、司法試験などの難易度の高いものなら1割前後しかいません。しかし、この2割の合格者に入るために、この人達は何をしたかというと、おそらく落ちた人達とたいして違いのないことをしてきたはず。
つまり、資格が取得できた人とできなかった人の違いというのは紙一重なのです。
「努力が足りなかった」とか「途中で怠けてしまった」とか落ちてしまった原因は色々あると思います。しかし、無事資格が取れた人も、24時間怠けず勉強したわけではありません。
学生であれば授業や講義だってありますし、それの勉強だってしなければいけません。サラリーマンなどの社会人だって、通常の業務がありますからフルで資格の勉強に充てられる人はほとんどいないはず。
では、資格を取得できた人とできなかった人とでは、具体的にどんな違いがあったのか?細かいことを挙げればキリがないのですが、少なくとも資格が取れた人というのは次の2点を押さえたからではないでしょうか。
その2点とは
・センスを身につけることに力を注ぐ
・身につけたセンスを使いこなす
です。この2つについて、もう少し具体的にお話ししていきましょう。
1)センスを身につけることに力を注ぐ
先ほども言いましたが、センスとは能力を高めることを指し、言い方を変えると“勉強の仕方”のことです。具体的な勉強を始める前に、どんな方法で勉強するのかを見つける努力をしたから限られた時間の中で、試験に受かるだけの知識をインプットすることができたと言えます。
そもそも勉強と言っても細かく分ければさまざまな方法があります。
・ひたすら教科書を読んで覚える
・教科書に書かれている内容をノートにまとめる
・いきなり問題集を読んで間違えながら勉強していく
などなど、教材の種類によって勉強の仕方は異なります。また教材にもその人との相性がありますから、一概にどの教材を使って勉強すればいいかも、人によって変わってきます。
視覚が取得できた人というのは、何よりもここに力を入れてきました。つまり
自分はどんな勉強がもっとも頭に入るのか?
どこの教材を使うのが効率よく勉強できるのか?
いつの時間に勉強するともっともはかどるのか?
誰に教えてもらうのが一番分かりやすいのか?
などといった、自分にとってベストの勉強方法を見つけるために、時間や労力を費やしたのです。これさえ決まれば、後はひたすらやるだけですから、何も不安に思うことはありません。
2)身につけたセンスを使いこなす
センスを身につけたということは、自分にとってベストな勉強方法を見つけたことを意味します。上で挙げた、結果を出すための法則で言うならセンスの部分の数字が決まったということ。
ならばあとは、時間(努力)の時間を増やしていくことに集中すればいいだけになります。
また、自分のセンスを身につければ、どんな資格でも最小の努力で取得できるようになります。なんせ自分のセンスが分かったのですから、どんなものでも時間を費やすことで資格を取得することができるからです。
つまり、最小の努力でどんな結果でも出せるようになる・・・ということ。努力が全て無駄ということではありませんが、必要以上にすることがなくなるため、勉強時間も短くなります。
ですから、本来の勉強や仕事と資格の勉強との両立が原因で睡眠不足になる可能性もないですし、本業に支障が出ることもなくなります。短い時間で勉強をし、資格が取得できるようになるのです。
まとめ
何かを勉強する時、多くの人は「どうやって覚えよう」「何で勉強したら効率が良いのだろう」と考えます。そして、合格者などの勉強の仕方をそのままマネて取り組んでしまいます。
ですが、人によってセンスは異なります。
書いたほうが頭に入る人もいれば読んだ方が頭に入る人もいます。いきなり資格の勉強に入る前に、まずは自分がどんな勉強法がもっとも適しているかを見つけることが先決。
この自分のセンスを身につける・・・これを知ることこそが最小の努力です。まず努力をするなら自分のセンスを身につけることに全力を注ぎましょう。